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営業パーソンに求められる最大の役割は営業予算の達成です。
これは、期初に月々の細かい計画を立て、その計画を1つ1つクリアし、実績を積み上げていくプロセスでもあります。そこで重要になるのが、当初の計画と実績を常に把握していくための”予算管理”です。
営業予算の達成に向けて実行したこととその成果についてきちんと検証することで、目標に対して計画通りに実績が積み上がっていなければ、その差分をなくすための新たな施策や改善策を追加で行うといったアクションにつなげることができるため、営業個人にとっても営業マネージャーにとっても必須の業務と言えるでしょう。
この観点から、予算管理は営業マネジメントと切っても切り離せない関係になります。
本記事では、予算管理の重要性やメリット、また予算達成のためにどんなことをすべきなのか、について解説していきます。
目次
予算管理とは、事前に定めた予算に対して実績がどうであるのかを比較し、状況を分析して、必要な対応を行っていくことを指します。
「予算達成率」のような指標を毎日の朝会で発表し、進捗具合に一喜一憂している現場も多いのではないでしょうか。
予算とは、経営戦略を実現させるために策定されています。
その予算が簡単に未達となってしまっては、経営自体に多大な影響を及ぼします。そのため、適切な予算管理を行うことにより、予算を達成させることは経営上極めて重要です。
予算管理が正確かつスピーディに行なわれていれば、それは経営判断を行う上での重要な情報となります。
たとえば、今期の営業目標の達成が困難であれば、利益減少に備えてコスト削減などの対策が打てます。
反対に予算を超えて達成できるのであれば、販促や商品開発に資本を投下すると言った積極的な施策へと舵を切ることも可能でしょう。
もし、予算管理が行なわれておらず、決算時期になって赤字が発覚したなどということがあれば目も当てられません。
予算管理によって随時予算に対する進捗が把握できている状態であれば、進捗遅れに対してはアラートを発し、好調であるならメンバーを労うといったマネジメントが行いやすくなり、営業組織全体のパフォーマンス向上にもつながります。
また、マネージャーが進捗に気を配ることによって、自然とメンバーも予算達成を常に意識するようになるでしょう。
予算の立て方は大きく2種類の方法にわけられます。
ひとつは経営戦略の実現や株主からの期待を満たすためのトップダウン式の決め方です。
「5年で売上高○億円達成」といった経営目標を目にしますが、こうした目標はトップダウン式に決められていることが多いです。
もうひとつは、過去のデータや現在のリソースから逆算して、実現性の高い数値を積み上げていくボトムアップ式の決め方です。
トップダウン式にも、ボトムアップ式にも、それぞれメリットとデメリットがあります。
トップダウンだけで決めてしまうと夢想的な実現可能性の低い予算になりやすい一方、ボトムアップだけで決めると今度は現状を追認するだけの予算となってしまい、企業の成長につながりません。
トップダウンとボトムアップ、双方をすり合わせて、相応の努力と改善を行えば達成できるレベルの予算が適切だと言えるでしょう。
往々にして営業予算は「上層部が勝手に決めて押し付けてくるノルマ」と現場の担当者は受け止めてしまいがちです。
そのような認識では予算達成へのモチベーションも湧きません。
営業予算には経営上の意図と、達成できる道筋や数字の根拠があることをメンバーにしっかりと説明しましょう。
予算の達成が会社、そして、自分たちの“糧”になることを理解し、納得感を持たせることで、達成に向けて自発的に取り組んでくれるでしょう。
売上の数字だけを見て進捗の良し悪しを見ているだけでは、結果管理になってしまう危険があり、適切な予算管理ができているとは言えません。
例えば、先月未達成であった場合、その事実に対して「なぜそれが発生してしまったのか」「今月具体的にどのように行動すればよいのか」についてしっかり分析・検討する必要があります。
そのため、予算達成に関わるプロセスにはどんなものがあるのかを洗い出しておき、それらのプロセスを計測しておく必要があります。「訪問件数」「見積り提出数」「クロージング数」等、定量的に計測できる行動を対象にするとよいでしょう。
そうしたデータを予算進捗状況と合わせて分析すれば、「訪問件数が計画よりも少ない」といったことがわかるので、何に問題が生じているのか見つけやすくなります。
このように営業プロセスをマネジメントところまで関わり、営業パーソンが目標達成し続ける環境を一緒に創っていくことが重要です。
「四半期に一度進捗確認をしていたら、気がついたときには取り返しがつかないほど目標に対して差分が発生してしまっていた…」といった事態に陥ってしまうようであれば、予算管理を行う意味がありません。
予算管理は予算達成が危うくならないよう、迅速に次の打ち手を検討するために行うものだからです
業界や企業によって適切なタイミングは異なりますが、進捗確認は可能な限りこまめに行い、問題が生じたときにすぐに気がつけるようにしておくことが重要です。
このためには、常に最新の情報が入力されていて、その情報をすぐに閲覧できる環境を整えておくことも必要ですが、データ集計にかかる手間の問題でどうしても頻度が低くなってしまっているケースもあるでしょう。
そのような場合は、CRMやSFAに代表される「営業管理ツール」の導入をおすすめします。
データ入力から集計・分析までひとつのアプリケーション上で完結できるほか、営業個人や営業マネージャーが管理したい指標を軸にレポートやダッシュボードが作成できるため、営業予算の目標、達成実績を分かりやすいグラフで自動的に可視化することも可能になり、予算管理が効率的に行えるようになります。
予算管理は経営そのものと言っても過言ではないほど、企業にとって重要なものです。
なぜならば、会社のあるべき姿・方向性を意識して設定した営業目標の達成に向けて、実行したこととその成果についてきちんと検証し、臨機応変に対策を練ることが、会社の経営改善や継続的な成長につながるためです。
営業組織においては、営業マネージャーと営業個人間でしっかりと目標についてメンバーと話し合い、お互いに納得感を醸成していくことも重要です。日々のマネジメントに活かし、営業の成果を最大化させるために参考にしていただければ幸いです。
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