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皆さんは、顧客とのアポイント取得した後のお礼メールについて、営業をはじめたばかりの初期の段階で、必ず送るよう指導された方が多いのではないでしょうか。しかし、営業として経験をいろいろ重ねていくにつれて、仕事量も増え、煩雑な日常業務に押されて、また、自分自身の業務だけでなくマネジメント業務に対応していく中などで、対応が先延ばしになってしまうこともあるのではないでしょうか。
顧客の訪問後に御礼としてフォローメールを送ることがどうして重要なのか。なぜフォローメールが大切なのか、その意味と実際にフォローメールを書くときのポイントについて解説します。
目次
顧客訪問後にフォローのメールを送るということには、いくつもメリットがあります。
まず、挙げられるメリットは、先方への印象という点。みなさんも経験があるのではないでしょうか。商談が終わってすぐに御礼のメールが送られてくれば、その丁寧な対応に悪い気がする人はそういないはずです。
二つめは、メールの中に商談内容をまとめて書いておくことで、後日時間がたってから見直して効率的な次回訪問や次回の商談につなげることができる点です。もちろん、言った言わないなどのトラブルを避けることができます。なにより、相手にとっても備忘録として役に立つので、「気が利く営業さん」として見てもらえます。
3つ目に、フォローメールを書くこと自体が、自分の思考や記憶の整理、また、営業スキルの向上や強化につながる点です。顧客向けのメールを書きながら、その日の商談を振り返り、整理しながら文章化していくことで、実は見えていなかった商談のポイントや、次回訪問時の突破口が見えてくることも少なくないです。そして、逆に次回以降、他の顧客も含めた訪問時に改善すべきポイントが何か、自分自身の営業活動についての理解を深められます。
訪問後のお礼メールを書きながら、「新しい提案のアイデアが湧いてくる」そんなことも珍しくありません。いいことづくし。ぜひ、改めてフォローメールの重要性を再認識したのであれば、新たな気持ちで取り組んでみてはいかがでしょうか。
訪問後の御礼メールはできる限り当日に、どうしても当日遅れない時でも、なるべく翌日までに迅速に送るようにしましょう。訪問から時間を置かないで対応することによって、顧客は皆さんの仕事の速さを無意識に感じ取ります。そして、迅速な対応は皆さん自身のアピールにつながります。
忙しさのあまり、時間を置いてしまうと・・・ 商談相手には、仕事が遅い印象を与えてしまう上に、商談自体の記憶も薄れてしまって、メールが来た時にそもそもの商談自体の存在が希薄になっているので、内容自体の理解もあやふやになりがちです。
とくに、初回訪問の場合、御礼メールを迅速に送ることはとても重要です。
人にとっての第一印象は、大きく記憶に残るため、その後の取引にずっと影響していきます。商談が終わったことで安心せず、御礼メールまでをセットで考えましょう。
これは、すべてのビジネスメールにも共通ですが、件名はメール本文がどんな内容かひと目でわかるようにしましょう。例えば・・・
・NG例:本日の御礼
これでは・・・、内容がまったく伝わりにくいですね。また、「ただの御礼だけのメール」と思われてしまう可能性もあります。せっかく、迅速に対応したにも係わらず、ちゃんと目を通されずに後回しにされてしまう可能性もあります。
・OK例:本日の御礼!商談議事録/サービスA提案書とお見積【株式会社〇〇】
このように、どのような内容が書かれたメールなのかがわかりやすい件名にしましょう。このように件名一つですが、相手の受け取り側の気持ちを汲んであげることを心がけると、大きな違いが出てくるものです。皆さんにとっても、後からメールの履歴を追うときなどにも便利です。
御礼メールです。ですから冒頭で御礼をするのは当然ですが、「本日はお忙しい中、ありがとうございました」といった定型文をひとつ添えるだけにはなっていないでしょうか。そんな形式的な定型文だけだと御礼の気持ちは伝わりづらくなってしまいます。
以下の例を見てください。OK例のように商談の内容にも軽く触れながら、みなさんの御礼の気持ちが相手に伝わるように工夫してみましょう。
・NG例:本日はお忙しい中、ありがとうございました。
・OK例:本日は大変ご多様な中、お時間を割いてご対応いただき大変感謝しております。ありがとうございました。また、ご多忙な中、当方より事前にお送りさせていただきました
製品デモを確認いただけていましたことで、限られたお時間の中でしたがとても有意義な商談になったと考えております。心より感謝しております。
この例ように、商談内容に少し絡めて、相手の対応や発言をポジティブな表現で、しつこくならない程度で記載することでメールを受け取った人は気分良くメールを確認できるようになります。
商談で会話した内容について、時系列に沿ってまとめるだけでも、十分に相手にとっては気持ちよいサマリーとして評価されますが、できれば、内容の整理や相手にとって理解しやすく読みやすいものにするため、議事録のダイジェストを作るつもりで、提案内容・決定事項・検討事項に分けて作ると、さらにわかりやすく相手にとっても有益なDocumentになるでしょう。
まずは、提案内容・決定事項・検討事項のそれぞれを明記し、お互いに確認しながら商談を進めていくことで、打ち合わせ自体が迷走してしまうことも防ぐことができます。
ルート営業(ルートセールス)の場合、これは、新規訪問型の営業でも同様かもしれませんが、商談の内容がどうしてもマンネリ化してしまい、当然、商談後のお礼メールも定型文のようになってしまう、そんな状況も少なくないしょう。こうなってしまうと、せっかくの御礼メール自体がルーチンワークのようになってしまって、メールを受け取る相手にとっても、確認する価値が大きく低下してしまいます。当然、そのうちにお礼メールに対して気を配らなくなります。
そんなときに役立つのが、このような状況を打破するための秘策「あえて持ち帰りの宿題」をもらうというテクニックです。宿題をもらうために必要な事前のリサーチを済ませて、顧客の課題や知りたいことを商談の中でヒアリングして、その内容を御礼メールで回答、もしくは、次回商談での提案につなげるという手法です。
自社の製品・サービス自体について、そろそろネタ切れという状況では、市場データや他の顧客の事例など、少し目先を変えた内容を宿題として引き出せるように準備して、当日の商談でヒアリングするとよいと思います。
簡単なようで、実は意外にできていない「訪問後の営業フォローメール」。これができるとできないとでは、その先の成約率にも大きな差が生じてきます。
ここで、解説させていただいた基本・原則を押さえ、フォローメールを送るようにすると、顧客から「デキる営業担当者」として一目置かれるかもしれませんね。
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